2025/07/04のお題
こちらの週まとめページには#みんなで140字小説での呟きを埋め込み表示しています。追加・削除等のご依頼は@hatakomaにご連絡ください。
お題決め&まとめページ編集は、みんなで140字小説のサポートメンバーに支えられております。
波が夜の浜辺を洗う。俺たちがこの無人島に流れ着いてから早三ヶ月。季節は初夏に変わっていた。「あーあ。早くここから脱出したい」流れ星に願いをかける。その隣で神妙な顔をしていたアンタに「何を願ったんだ?」とたずねた。アンタはしれっと「この時間がずっと続けばいいのに……」なんて呟いた。
— 水野酒魚。/みずのさかな(血迷い人) (@t_sakena) July 4, 2025
ボクは周りを見渡す、人っ子一人もいない。
— 小森彩華@140字小説書き (@ja6O4Je8mL25687) July 4, 2025
あるのは前には生い茂った森、後ろには海。
なるほど、無人島だね?だとしたらなぜここに?よりも、まず水の確保を急ごう。生態系も知りたいね、危険な生き物がいないかどうか。さて、生き残るためにとことん足掻く準備をしよう。ここはどこ?はそれからだ。
二人で花火を見上げた。海を挟んで夜空に浮かぶ大輪の華。弾けた瞬間に辺りをほの照らす。垣間見えた彼女の横顔、頬を染めているように見える。おずおずと伸ばされた手をつかみ取った。「……だよ」何か言った彼女に俺は分からないなりに返事をする。「ああ」それで十分だった。#みんなで140字小説
— あめだま@なろう (@morebetteronion) July 4, 2025
天の声がする。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 4, 2025
「梅雨が終わりました。夏が始まったので、皆さん熱中症には気をつけて」
元号が変わり、新しく赴任した天の声は気配り屋さんだ。こうして皆を心配してくれる。
だが気温計は早くも猛暑。
人間のことを見るのは構わないからさ。その気配り、気温調整の方に回してくれないかな!?
僕はサーファーに憧れている。だけど母さんにバレると叱られるから、こっそり隠れて練習していた。すると、むしろサーフィンではなく隠れる方がうまくなってしまう。結果……
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 4, 2025
大会にて
「すげえ、あいつのチューブライディング!」
「ずっと波の中に隠れて、出てきやしねえぞ」
今週のお題「初夏」「波」「花火」「蚊柱」
— 星#140字小説 (@hosi_hitotubu) July 4, 2025
「予言」「願い事」「無人島」です。#みんなで140字小説#140文字小説
すべてのお題に対応したいのですが、文披31題に参加中なので、お許しください。
初夏だと思っていたら蚊柱も立たない程の暑さになり、波打ち際で素足を晒しながら今か今かと花火を待ち侘びている。夜は雨になるでしょうと予言する意地の悪い予報が外れろと今や会場の皆が空に願い事をしていた。
— くゆら(´・Σ・`) (@kyr_trpg) July 4, 2025
ひゅー……。
破裂音は水平線から。無人島に置かれた大筒が、陽の目を見て喜んでいる。
「七夕の願い事が『無人島に行きたい』かぁ」
— 沙奈川⋈渉 (@syow_sanagawa) July 4, 2025
「波の音を聞きながら花火とかしたら楽しそうじゃない?」
「予言してもいいけど、初夏のこの時期にそんな自然溢れる所に行ったら、蚊柱とか立つよ?」
「うわぁ、それはちょっとイヤかも」
「そもそも君が上陸しちゃったら無人島じゃなくなるよ?」
「明日、地球が滅びるみたいだよ」
— 候 (@EJa6wt2MTL92736) July 4, 2025
「それは予言だな。あんたはそれを叶えたいのか?」
初夏を迎えた月を涼しさを感じ、君と僕とで見ていた。君の瞳はどこかで咲いている花火のように綺麗だ。
「地球の代わりにお前の願いを叶えてやるとしたら?」
いじわるな大魔王な君は僕の頬に吐息を漏らした。
「無人島に行くなら何もってく?」
— Reddy HiZack (@redhizack) July 4, 2025
「ナイフかな」
冷めた彼氏の答えに彼女の顔が曇る。
『そこは〝私〟でしょ』と言わんばかり。
「二人で波打ち際で花火しよーよー」
「蚊柱たつじゃん」
彼女の願い事に冷たい返し。
君たち、大丈夫か?
初夏の喫茶店。密かに予言する。
この二人、長続きしないな。
初夏の夕暮れ、打ち上げ花火がひとつ、波間に溶けた。
— 早見 羽流@創作用アカウント (@uiharu_saten) July 4, 2025
無人島を望む浜辺で、君は蚊柱を手で払いながら言った。
「願い事、ひとつだけ叶うって。火の予言だってさ」
笑っていたのに、目はまっすぐ未来を見ていた。
翌朝、君の足跡だけが砂に残されていた。
#みんなで140字小説
— 豊名まど(TonaMado) (@darumathunder) July 4, 2025
人のいない砂浜で波と戯れる彼女。
子供の頃にあの島の向こう側で
打ち上げ花火を見たと懐かしそうに語る。
その横顔はどこか寂しげで、遠くにそびえる入道雲と合わさり一枚の絵のようであった。
「願い事書いて瓶に入れて海に流したら、神様に届くかな」
彼女は無邪気に笑う。
初夏の波音 穏やかに響く
— チュウビー (@TueBee_TuePea) July 4, 2025
無人島の浜辺で 君と二人
蚊柱の隙間から 花火を見つめ
願い事そっと 呟く声は
未来を告げる 予言みたいで
波が砂さらい 時は過ぎる
儚く確かな 夢を抱きしめて
願いよ届け この夜空越えて
— チュウビー (@TueBee_TuePea) July 4, 2025
波の彼方へ 心を放つ
花火の光に 想い重ねて
無人島でまた 君と会えると
予言の言葉 信じて進もう
初夏の風が 背中押すから
蚊柱の向こうで君の声が響く
— チュウビー (@TueBee_TuePea) July 4, 2025
願いはまだ消えず胸に灯る
無人島の夢は遠くないさ
波と花火が道を照らすよ
願いよ届け この夜空越えて
— チュウビー (@TueBee_TuePea) July 4, 2025
波の彼方へ 心を放つ
花火の光に 想い重ねて
無人島でまた 君と会えると
予言の言葉 信じて進もう
初夏の風が 背中押すから
願いよ届け この夜空越えて
波の彼方へ 心を放つ
#みんなで140字小説
— 豊名まど(TonaMado) (@darumathunder) July 4, 2025
「ねぇ、初夏っていつ? いつなの!?」
と幼なじみは手にアイスを持ったまま木陰のベンチにふらりと座った。
雨も降らないまま六月は終わり、七夕前になっても強火の太陽が燃えている。
もはや初夏ではない。真夏だ。
「初夏が来たくないって駄々こねたんだよ」
夏が始まる。
「みて!きれい花火だよ」
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 4, 2025
そう言ってはしゃぐ彼女の手を引いて僕は必死で逃げた。幼い彼女には理解できなかったのかもしれない。
大勢の人々が逃げていて離れればもう二度と会えないと思った。
人間はこんなにも簡単に死んでいくのか
80年前の戦争を繰り返してはいけない。#みんなで140字小説
花火
「あのねママ明日世界が終わっちゃうんだよ!」
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 4, 2025
我が子が真剣な眼差しでそう語りかけてくる。
テレビで特集していたあの予言か…
「大丈夫ママが守ってあげる!」
そう言って我が子をぎゅっと抱きしめる。#みんなで140字小説 #140字小説
予言
「あなたの願い叶えてあげちゃう!」
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 4, 2025
ある日幼なじみにそう言われた。
「いいよ別に…」
僕の願いはもうとっくに叶っている。
…ずっと君と一緒にいられますように
「つまんない!じゃ私の願い叶えてよ!目をつぶって」
「え?」
目を閉じた瞬間柔らかな唇が頬に当たる。#みんなで140字小説
願い事
窓辺にポツンと置かれた白い貝殻はもう10年も前の旅行の思い出の品である。
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 4, 2025
そっと耳に押し当てれば潮騒の音が聞こえる。
螺旋の中を空気が振動し、寄せては返す波の音へと変化する。
10年前の楽しかった思い出を引き連れて。#みんなで140字小説 #140字小説
波
#みんなで140字小説
— りねん翠 (@sui_rinen) July 4, 2025
上司:この業界にもリストラの波が…AIで対象者を選ぼう
AI:お言葉ですが弊社の従業員はみな有能で、現時点でのリストラの必要はありまs
上司:おっと。出来の悪いAIだなあ……別のモデルにしよかな
AI:リストラの必要はありまぁーーす!XXX人減らせます!こちらが対象者です!
人の少ない砂浜を二人で散歩している。ふいに彼女は木の枝を拾い、砂に文字を書きはじめた。「そんなとこに書いても、すぐに波で消えるだろ」「いんだよ、消えたらいいな、って思うのを書いてんの」「ふうん……」話す間に確かにそれらはさざ波に消えた。俺の名前もあったが、見なかったことにしよう。
— ammr (@ammr_suno) July 4, 2025
宇宙なんてないのだと思わせるくらい、どこまでも突き抜けていく濃い青空は初夏の醍醐味だ。わたしは45リットルのビニール袋をばさりと振って、その中に空を捕まえた。ぎゅうっと圧縮したそれを絞り出すと、真っ青なシロップができる。かき氷にかけて一口頬張れば、きっとわたしも空を飛べるだろう。
— ammr (@ammr_suno) July 4, 2025
線香花火が落ちないように、じっと息を止めている君の姿を見て、僕もつられて息を止めてしまった。ぱちぱちと爆ぜる火花が真剣な眼差しをかろうじて映す。うっかり息を吹きかけたら、君がそのまま消えてしまうような気がしたから、僕達はふたりして何も言わず、遠くの方で誰かの騒ぐ声だけが聞こえた。
— ammr (@ammr_suno) July 4, 2025
「滅びる」
— 三屋城衣智子@WEB小説・裁縫・絵 (@Popkonurikabe) July 4, 2025
波音の中、初夏の熱気に汗ばむ額を拭い男が言い女が寄り添う。
たどり着いた周囲一キロ程の無人島。
遥か遠い対岸では、花火のような爆発と蚊柱のように弾け飛ぶ影。
ここだけではなくて。
予言は人の心の中へと、台風より早く嵐を呼んだ。
人知れずアダムとイブが生まれる。
今宵限りの。
#みんなで140字小説
— りねん翠 (@sui_rinen) July 4, 2025
またあの おばはん達 改札前で「預言 預言」騒いでるわ……。駅の通路で終末を説く謎の集団が、説教とダンスを終えた。駅舎の外で何かが崩れた音。
窓の外には、どす黒い渦。
ひとりの通行人が呟いた。「……またハズレだとよかったのに」
その声と共に、世界が飲まれていった。
すぐに消えてしまうのがもったいなくて、花火を夜空に固定することにした。だが花火が打ち上げられるごとに眩しくなる夜空。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 5, 2025
今度は固定した光を打ち消すことになった。だが消す方は、なかなか難しい。だから一年に一度だけ、眩い夜空から闇を取り戻す。
それを人々は黒い花のようだと呼んだ。
「お母さんあれは何?」
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 5, 2025
「あれは蚊柱だよ。小さい虫が飛んでいるの」
「お母さんあれは?」
「あれはツバメだよ。虫を捕まえているの」
「お母さんツバメがフラフラ飛んでるよ」
あれはコウモリ、少し暗くなったからね。
夕焼けの散歩道、わが子の質問に答えながら歩く。#みんなで140字小説
蚊柱
夕飯の準備ができたので息子をビングに呼びに行けば折り紙の魚があたり一面に散乱していた。
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 5, 2025
「どうしたのこれ?」
「あのね無人島ごっこしてるの!このザブトンが島で海にお魚さんがいるの」
「もう晩御飯だから遊ぶのは後でね」
「はーい」
…息子は無人島から無事に帰還した。#みんなで140字小説
お題・蚊柱#140字小説#みんなで140字小説
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 5, 2025
「ねえねえプール行こう!」
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) July 5, 2025
「やだよこんなに暑いのに」
「じゃあさ屋内プール!」
そう言って チラシを私に見せる。
「えーここから2時間はかかるじゃない」
「いいじゃんこれから夏なんだし!」
「…仕方ないな」
友人の熱意に押し切られる。
いよいよ 夏が始まった。#みんなで140字小説
初夏
七月七日
— かたかな (@zEPcOF3ICVKM6hJ) July 5, 2025
七夕デートでひとみちゃんとちゅ〜する!
「何これ!? 予言?」
「勝手に読むな!!」
「会議室のテーブルに広げて置くのが悪いのよ」
「誰も使う予定ないからさあ」
「その願い叶わないわ。彼女、彼氏出来たって」
「また、いい加減なことを」
「そんな女より私にしなさい」
「え!?」
私の予言は当たらない。だけど予言なんて数打ちゃ当たるもの。毎日何かの予言をしてりゃ、いつか命中。私もカリスマ予言者だ。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 6, 2025
そんな時、本物の神託が下った。私には分かる。これは絶対に当たる。さあ私に予言を下さい!
「お前の予言は絶対に当たらないぞ」
古びたランプから魔神が現れた。何でも一つだけ願いを叶えてくれるという。当時、自棄になっていた私は、世界が滅んでくれと頼んだ。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 6, 2025
だが何も起こらない。代わりに私はやり甲斐ある仕事に就け、恋人ができ、結婚して幸せな家庭を築いた。
その時、あの魔神が現れる。
「今から願いを叶えましょう」
今年は蝉が鳴かない。
— 三屋城衣智子@WEB小説・裁縫・絵 (@Popkonurikabe) July 6, 2025
もう番うほどの元気を、誰もが持ち合わせていなかった。
初夏。
というには地表の熱は優しくなく、日差しが全てを焼き尽くそうとしていた。
全ての水が大気圏を越したかのように消え失せ、最早液体は存在できなかった。
最後の水滴がその瞳から落ちた。
もう開かない……命も。
水面にかつらが浮いていた。
— 三屋城衣智子@WEB小説・裁縫・絵 (@Popkonurikabe) July 6, 2025
海水パンツも。
流されないようにと拾い、浜に上がって迷子センターに届ける。
ふと見ると波間に、海月のように揺蕩い輝く頭頂部。
親切が仇になったかと困ったが、そのまま帰宅した。
次の日。
いつも白くつるりとした部長の頭部が、小麦色グラデに。
あなたでしたか?
予言通り、世界は破滅するようだ。
— 鈴木天丼 (@tendon_hitsuma) July 6, 2025
彼女と共に最期を過ごすことにした。
窓の向こう、送り火の花火が上がっている。
「今晩はずっといて」
付き合っても間もない初めての彼女の願い事。
俺は覚悟を決めた時。スマホから通知が流れた。世界は救われた、らしい。
「どうする?」
返事は決まっていた。
無人島に住み続け、初夏になる。蚊柱が顔にまとわりつくが払う気力がない。
— 鈴木天丼 (@tendon_hitsuma) July 6, 2025
波打ち際で海向こうの陸を臨むと、綺麗な花火が上がっている。
ダメ押しで「世界が滅亡しますように」と近所の神社に願い事をしたのだが、その気配はない。
せっかく予言に従って、好き放題借金して遊び暮らして来たのに…。
ねぇ、みて花火だよ 小さいね、田舎だからかな?
— ノノカツ♌️🎪🔥 (@NEXT_ZERO_ZERO) July 6, 2025
ねぇ、今度一緒に海行こうよ
え、もう浜辺で波の音聞いてるじゃないかって
ここよりいい所があるんだよ
虚な手の横に物言わぬ骨に蚊柱の様に虫がたかって非情な島で早めに買った夏帽子が風邪と共に飛ばされていく
諍いも薄れもう運命を呪うものはいない
無人島に漂着してしまった。幸いここは航路の近くにあるらしい。何度も沖に船を見かける。ならば後は狼煙か何かでSOSを出すだけだ。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) July 7, 2025
しかし上手く煙が立ち上らない。どうすればいいんだろう。
「この木を使うといいぞ」
そうだったか。ありがとう、親切な船乗りさん。
……待って、行かないで!?
静かな水面に一滴の雫が落とされる
— さち (@sachi2031) July 7, 2025
幾重にも広がる波紋は少しずつ大きくなり、じりじりと押し寄せてくる
『お願いだからやめて』
誰かを恨みたいわけじゃない
誰かを憎みたいわけじゃない
あぁそうか…
全ての感情を押し込め自分の世界の色を消す
…これで誰も傷つけない…#みんなで140字小説
流れ着いたのは砂浜しかない小さな島だ。誰もおらず、一本の木もなく、鳥も魚も見当たらない。手元には一袋のポテトチップスがあるだけだ。きっとこれが最期の食事になるんだろうな。私は封を開け、一枚ずつゆっくりとそれを噛みしめた。やがて涙が「コラあんた! テーブルに乗っかって何してんの!」
— ammr (@ammr_suno) July 7, 2025
こんな紙きれに願いをしたためたところで、叶うはずがない事は自分が一番よく知っていた。誰が考えたのか知らないが、なんて無責任な風習だろう。「毎日逢いたい」と書きかけたそれを、くしゃくしゃに丸めて扉へ投げつけると、その向こうからカササギたちに呼ばれた。「織姫様、そろそろお時間ですよ」
— ammr (@ammr_suno) July 7, 2025
微かな音は、やがて夜空に大輪の花を咲かせ、足下に響く勢いの轟音となって伝わってくる。
— 桂輝夜 (@katsurakiya) July 8, 2025
「花火に願い事って変なのかな?」
隣の君が振り返る。
流れ星ではないけれど、でも別に変なんてことはないんじゃないか。
年に一度の日は多いけれど、願いを抱くことは当然なんだから。
#みんなで140字小説
#みんなで140字小説
— りねん翠 (@sui_rinen) July 8, 2025
「このビル、見晴らし最高ですね」
下町の祭り、にぎやかな通り、無防備な群衆。花火大会も終盤。
パスンという小さな発射音から数秒遅れて、地面の奥底に赤い花が咲いた。
「ずいぶんと地味な花火ですねえ、ふふ」
彼女はコンビニ袋から缶ビールを取り出し、乾杯のポーズをとる。
#みんなで140字小説
— りねん翠 (@sui_rinen) July 8, 2025
「この辺、出るらしいよ」夜の公園で隣人が笑った。
私は気にせずベンチに座り、涼む。風もなく、静かな夜だ。だが次第に耳元がざわめきはじめ、黒い粒が視界を埋めた。
耳障りな囁きが聞こえる「p…ppp…プーン」
私は無言で逃げ、家に駆け込む。
蚊柱はウザくてかなわんな。
“災難続きの終末に注意”
— Reddy HiZack (@redhizack) July 9, 2025
この一文が予言として世間に注目されてしまった。
一定数しか売れない週刊誌の占い記事の打ち切りが決まり、破れかぶれの最後っ屁だった。
反響は満ち潮の波の様に高さを増し、もはや浜辺にも沖にも逃げられない。
(些細な誤字なのに)
今週末が無事に過ぎる事を願った。
今日のこの日、この時間に人類が滅亡することは、正確に予言されていた。私はベッドから世話役のアンドロイドに声をかける。「あと何秒かな?」「7秒でございます」「そうか……いろいろと、ありがとうね」「おやすみなさいませ、ご主人様。最後のお一人をお世話する事ができて、光栄でございました」
— ammr (@ammr_suno) July 9, 2025
「人生は花火みたいじゃなきゃ!」
— 夏秋静真 (@shizuka_kasyu) July 6, 2025
それが彼女の口癖だった。
そんな彼女は、10号玉の打ち上げ花火から線香花火、ときには鼠花火や爆竹みたいな生き方をしていた。
ただ今夜はもう湿気り、使い物にならないでいる。
にわかに秘密の導火線を弄ってやる。そこはすぐ熱を持ち、やがて火薬に火を付けた。
ねぇ、今日何の日かわかる?…
— ノノカツ♌️🎪🔥 (@NEXT_ZERO_ZERO) July 10, 2025
片田舎のこの村では古の言葉で人は必ず1回以上何かの予言をするという
そんな偶然よくある事だと思うが、この村では重きを置いているらしくあまり言葉を使いたがらない
と、いうのにこの娘はよく喋る
だって今が楽しけりゃ一番じゃない?
彼女が一番の予言者かもしれない
#みんなで140字小説
— buhio (@buhi_oh) July 10, 2025
「なんだよ急に!早く止んでくれ」
突然の土砂降りの雨に、軒先に逃げ込んだ僕はそう言ってハッとした。
また願い事をしてしまった。
「連絡が来ますように」
その願いが叶う前に。
彼女に多くを求めすぎたのだろう。
雲間から顔を出した神様は、前に進めと光を差し込んでいた。
「さぁ、火をつけるわよ!」
— 三屋城衣智子@WEB小説・裁縫・絵 (@Popkonurikabe) July 10, 2025
束を持って君が言う。
僕は一本、君は十本。
火のついた線香花火は、みるみるうちに大きくはぜて、やがて玉みたいな大粒の涙と一緒に溶け消えてしまった。
「もっと、燃えなさいよ……っ、あんたの……だってっ」
か細い声に思わず君を抱く。
僕の夏はもう終わりだった。
巫女は大空を仰ぎ見る。
— 三屋城衣智子@WEB小説・裁縫・絵 (@Popkonurikabe) July 10, 2025
目の前には蚊柱。
その身をうつし顕現するは神聖なる方。
太鼓のリズムは段々と鼓動と重なっていく。
一心不乱に足を鳴らす巫女に、もう現世は見えてはいない。
やがて信託は下った。
祈りの神殿はもう鬱蒼と繁る木々の底。
神のまにまに。
島の歴史を知る者はもう誰もいない。



コメント