2025/09/12~18のお題
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今回のお題は @kawausoutan さんが決めました。
#みんなで140字小説
— わさびづけ物部 (@JuszjeJHM013738) September 12, 2025
眼下には反乱軍の旗。大小のそれは、従う豪族の多様さを示している。
よく集めたものだ。放漫内政と身内人事を極めた、あの我欲の摂政が。
しかし余は、もはや摂政を要しない。
このまばらな旗の鰯雲が、皇帝を雷雨で押し流すというのなら。
蒼天いまだ隠れずと宣明するのみ。
唐突な大雨。大粒の水滴が、裏山の木の葉や実を激しく叩く。私は音に聞き入っていた。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) September 12, 2025
今年の夏は長かった。これでようやく秋に入ってくれるだろうか。その前に今まで雨が降らなさ過ぎた。ダムの貯水率は空っぽだ。恵みの雨よ、せいぜい降ってくれ。栗、柿、梨と食欲の秋が待っているのだから。
鰯雲が黄昏時の空に広がっている。天気が変わる兆し。案の定、数刻後には雨が降り出した。この調子では木の実時雨になるだろう。秋の雨は酷く気まぐれだ。雨宿りに立ち止まっては居られない。先を急ぐ身だ。雨除けの呪いだけ済ませて、私は歩き出した。出来ることなら今日くらいは宿に泊まりたかった。
— 水野酒魚。/みずのさかな(血迷い人) (@t_sakena) September 12, 2025
鰯雲さん、皆さんお揃いでよくぞいらして下さいました。真っ青な空で、結婚式日和ですね。有難うございます、だけど足りないんです。まあ、まかせなさい。鰯雲さんをお呼びして良かった。では、ライスシャワーといきますか。パラパラと木の実時雨。良いお天気雨だ。狐の嫁入りはそうこなくっちゃ!
— 梅酒#140字小説 (@Iwjpt56kC) September 12, 2025
模試の結果は散々だった。もう夏休みも終わったというのに、評価は下の方。親から、いつまでもフワフワした夢をと叱られた。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) September 12, 2025
まるで僕は弱い魚。ならば、たくさんの夢で群になれば、大きな魚に見せかけられるかな。この秋空のように。
と僕はフワフワした夢よ、雲になれと願った。
#みんなで140字小説
— 豊名まど(TonaMado) (@darumathunder) September 12, 2025
窓辺で猫が立ち上がって、一生懸命に手を伸ばしている。
普段は丸っこい背中がぴーんと伸びて、手は何かを捕らえようとちょこちょこと動く。
そのクリームパンみたいな手の先には鰯雲の群れ。
まるで鰯雲を捕まえたそうに見えた。
今晩はとっておきの鰯の猫缶を開けようか。
さぁ鰯雲というやつがありますけども、まぁ鱗雲とも言いますがとにかく空に出る鳥肌みたいな雲のことで。しかしふと夕方に見るとですよ、私にはもうおろしポン酢にしか見えない。最早あれはポン酢雲、つまり昔の人はポン酢を知らなかったんですね。
— 夏秋 静真 (@shizuka_kasyu) September 12, 2025
さて次はそんな秋の味覚についてのニュースです。
鰯雲の群れが空を覆い、光をこぼす。足元に木の実時雨が降り注ぎ、大地を叩く。その音に耳を澄まし、過ぎ去った日々の記憶をたぐり寄せる。笑い声も涙も、今もう手に届かない。けれど、雲も実も、落ちては消え、また巡る。
— 早見 羽流@創作用アカウント (@uiharu_saten) September 13, 2025
儚さの中に、季節の息吹があるのを感じ、彼は深く息を吸った。
「わぁ綺麗な鰯雲」
— 一ノ本奈生 (@ichinomotonao) September 13, 2025
『いわしぐも?』
息子が青空に広がる雲を不思議そうに眺める。
「そうよ。<いわし>はお魚の名前」
すると、息子はジャングルジムに登って、空へ向かって手を振りだした。
「どうしたの?」
『魚の雲が来たなら、もうすぐ来ると思うんだ。くじらぐもが!』
一年生の息子が微笑ましい。
鰯雲ひとすじ流れ 夕空に刻む記憶
— チュウビー (@TueBee_TuePea) September 13, 2025
風はひそやかに告げる 淡い光の果て
木の実時雨の音 手のひらに降り注ぐ
忘れた夢のかけら 静かに揺れる心
あの空にまた逢えるなら 鰯雲を追いかけて
木の実時雨の道辿り 君へ歌を運ぼう
山里を彼岸花が茜色に染める頃、腹を空かせた鰯雲が降りてきて、ドングリ、マツカサ、ノブドウなんかをばらばら落として食べちまう。木の実時雨さ。降りてきた鰯雲を大袋にえいやっと捕まえて七輪で焼くと、脂が乗って美味いんだ。鰯は海じゃない。空から獲るもんさ。なに、知らないって?秋が旬だよ。
— 星#140字小説 (@hosi_hitotubu) September 13, 2025
車を停めたらコツンコツンと何かが当たる音がした。
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) September 13, 2025
外に出て上を見上げる。
どんぐりが風が吹くたびに落ちてくる。
「ねえママとっていい?」
「いいよ」
息子のポケットには山盛りのどんぐり。#みんなで140字小説
木の実時雨 https://t.co/XJ9lcRPAIu
風神様の子供はとっても 食いしん坊!
— sitoe✨140字小説 (@sitoe140) September 13, 2025
塩焼きにした鰯雲をパクパク食べて元気に遊びに行きます。
「今日は何をしようかな」
葉っぱをたくさん舞い落とす?
あのおじさんの帽子を吹き飛ばす?
そうだ!強い風で木の間をビュー!
木の実時雨がコツンコツン!
リスたちは大喜びです。#みんなで140字小説
すっかり高くなった空を見上げて、遠い昔に思いを馳せる。
— 山口 実徳『列車食堂』文芸社 (@minori_ymgchi) September 13, 2025
「鰯の丸干しを『尾頭つき』だなんて言ったね」
「そんな頃もありましたね」
と、妻が笑った。あの頃は、もう笑い飛ばせる思い出になったのか。
「苦労をかけたね」
労いを妻は受け取るのみ。
本当に苦労をかけた、今日の夕餉は俺が作ろう。
「フリーズ!」秋の森にそよ風が吹く。時とともに風は強くなっていき、すべての木から木の実が落ち始める。視界が木の実で埋まり……木の実が空中で止まり、真っ暗になる。「縁起が悪いのでブリーズで始めません?」「間違ってはないだろ?」「それはまあ。では、これで当ゲームの負荷テスト終わり!」
— 140字小説 作:げゐむすきお (@gamesukio_140) September 14, 2025
秋の新チームになってから練習が厳しい。
— 一ノ本奈生 (@ichinomotonao) September 14, 2025
「雨降って練習中止になんねえかな」
部室で文句を垂れていると<コツコツ、ザー>と屋根の音。
「雨だ!やった」
恵みの雨だと喜び、外に出ると高い空。
「…雨は?」
屋根を叩いたのは、部室の横に立つ樫から零れた木ノ実時雨。ドングリと秋空が球児達を応援す。
西日を反射して鱗がきらきらしている。
— 三屋城衣智子@WEB小説・裁縫・絵 (@Popkonurikabe) September 18, 2025
あれはめおと、あそこはおやこ。
ひらり尾鰭が舞った。
ように思ったから、隣の肩を揺する。
コスモスの揺れるような笑顔。
いつだったか、昨日だったか。
群れに潜って行ってしまった、記憶すらかすれて。
鱗が剥がれるように、痛かったのは私だっただろうか。
「羨ましいわ、あなたが」
— ハルカミライ (@kTWxeq3UGq39977) September 18, 2025
変な事を言う子だな。急に……。ん?ぱら、と音がする。なんか降ってきた。お、これは。
「私はあなたより身体も大きくて色々な事ができるけど……」
「食べ物が降ってくる体験は、私味わえないのよ、リスさん」
そういうものかと掴んだ木の実を一齧り。うむ、私好みの味だ。


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