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今回のお題は @abatbeliever さんが決めました。
「お母さん……明日シール交換するの。だから学校に行って良いでしょ?」風邪っぴきの娘がベッドに入ったまま私を見上げる。「うーん。熱が下がっても明日は無理かなあ」しょんぼりと布団を頬まで引っ張り上げる娘。仕方ない。とっておき開けちゃおう!缶切りでパインの缶詰を開くと娘は瞳を輝かせた。
— 水野酒魚。/みずのさかな(血迷い人) (@t_sakena) December 5, 2025
「おじさん、缶切り貸して」
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) December 5, 2025
「なんだ、家に缶切りもないのか。確かに近頃はプルトップ缶ばかりだからな。すると令和っ子としては、缶切りを使うのも生まれて初めてにならないか? ちょいとやってみるか。昭和の古い缶切りだが、問題なく使えるから」
「いや手斧とハンマーは昭和でもありえんでしょ」
僕はよくやったよ。学校中にシール交換を流行らせた。シールはもはや通貨と化す。シール市場は拡大。町に、国に、広がって最後は仮想通貨にまでなった。世界を覆う一大シール経済圏。
— はまさん #140字小説を書いてます (@hamathunder) December 5, 2025
そこでシールの価値が暴落。僕は莫大な借金を負うことになった。手元に残るシールは、負け犬のレッテルだけさ。
棚の奥で錆びた缶を見つけた。缶切りで開けたら、底に貼りつくようにして二十年前の思い出が膝を抱えていた。シール交換に参加できなかった私に差し出された、小さな花のシール。あなたが輪に入れてくれようとした優しさは、今でも覚えてるよ。おいで。思い出をポケットに招き入れる。過去の私を癒す。
— 星#140字小説 (@hosi_hitotubu) December 6, 2025
「お手伝いありがとう!はい 」
— しとえ✨童話作家志望 (@sitoe140) December 6, 2025
「ありがとママ」
息子にシールを渡すとパッと輝いた顔をする。
そういえば私も子供の頃ご褒美シール大好きだったな。お料理の時、缶切りで缶詰を開けるとシールをもらったっけ。
…シールを貼る息子を見て懐かしい思い出で胸がいっぱいになる。#みんなで140字小説
「パパ!知らない女の子とシール交換した!」「こんな旅先で?」妻と顔を見合わせる。「ほら」とシール帳を見せてくれる。見開き二ページに渡る黄ばんだ短冊に謎の文字。「これは……」「あそこの裏に貼ってあったのをもらったの」と壁に飾ってある額を指差す。どこからか邪悪な笑い声が聞こえてきた。
— 140字小説 作:げゐむすきお (@gamesukio_140) December 8, 2025


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